共済金の借入れについて

共済金貸付とは、取引先事業者が倒産して売掛金債権等の回収が困難になったときに借入ができる制度です。
ここでは、『倒産』の定義をはじめとする共済金の借入れについて説明します。

共済金の借入れとは

直接の取引先事業者が倒産したことに伴って売掛金債権および前渡金返還請求権について回収が困難となった場合に、共済金を借入れすることを言います。

ご注意

  • 請求後、書類不備、取引事実、被害額等の確認を行うための審査があります。
    審査にはお時間を頂く場合があります。
    また、審査の結果、借入れできない場合等があります。
  • 貸付請求にあたっては以下の要件を満たす必要があります。
    • 取引事業者の「倒産」は加入してから6か月以上経過後に生じたものであること
    • 加入してから取引先事業者の『倒産』の事態が生じるまでに、6か月分以上の掛金を納付していること
    • 共済金の借入手続きが、取引先事業者の「倒産」の事態が生じてから6か月以内になされたものであること
    • 共済金の借入時に共済契約者が中小企業者であること
      ※中小企業者の範囲を超えている場合でも、中小企業等経営強化法に基づく事業継続力強化計画または連携事業継続力強化計画の認定を受け、その計画実施期間中の事業者は、中小企業者とみなします。

取引先事業者の「倒産」とは

取引先事業者の「倒産」とは共済契約者の直接の取引先事業者に以下の事態が生じることをいいます。なお、「夜逃げ」等は、本制度の取引先事業者の「倒産」には該当しませんのでご注意ください。

倒産事由 「倒産」の事態 倒産日
法的整理 破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始、特別清算開始の申立てがされること 申立てがされた日
取引停止処分 手形交換所(電子交換所)に参加する金融機関によって取引停止処分を受けること 取引停止処分の日
私的整理 債務整理の委託団体を受けた弁護士等(※1)によって、共済契約者に対し支払を停止する旨の通知がされること 通知がされた日
でんさいネットの
取引停止処分
でんさいネット(株式会社全銀電子債権ネットワーク)に参加する金融機関によって、取引停止処分を受けること 取引停止の日
災害による不渡り 甚大な災害の発生によって、手形等(※2)が「災害による不渡り」になること 当該手形等の手形交換日
または呈示日
災害による
でんさいの支払不能
甚大な災害の発生によって、でんさい(※3)が「災害による支払不能」となること でんさいの支払期日
特定非常災害による
支払不能
特定非常災害(※4)により代表者が死亡等した場合に、弁護士等によって、共済契約者に対し支払を停止する旨の通知がされること 通知がされた日
  • 弁護士または認定司法書士(法務大臣の認定を受け、訴訟の目的となるものの価額が140万円を超えない請求事件訴訟等について代理業務を行うことができる司法書士)
  • 手形、小切手その他手形交換所(電子交換所)において、その表示する金額による決済をすることができる証券または証書
  • でんさいネットが記録する電子記録債権
  • 政府が「特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律」に基づき指定する大規模な災害

ご注意

  • 同一の取引先事業者に複数の倒産の事態(上記をご参照ください)が生じている場合は、共済金の貸付請求を行う共済契約者が、売掛金債権等の回収が困難と判断した倒産の事態が生じた日が倒産日となります。したがって、この「倒産日」から6か月を経過した場合には、共済金の貸付請求を行うことはできません。

共済金を借入れできない場合

上記の要件に該当しても、次の場合は借入れすることができません。

  • 貸付請求額が少額であって、次の①ならびに②のいずれの額にも達しないとき
    ① 50万円(共済契約締結時の掛金月額が5,000円であり、かつ共済契約が効力を生じた日から共済金の借入手続きの日までの期間が6か月以上10か月未満である共済契約者にあっては、5,000円に掛金の納付をすべきであった月数を乗じて得た額の10倍に相当する額)
    ② 共済契約者の月間の総取引額の20%に相当する額
  • 共済金の借入手続きをした共済契約者に倒産または倒産に準ずる事態が生じているとき
  • 共済契約者がすでに借り入れた共済金の返済を怠っているとき
  • 倒産した取引先事業者に対し、売掛金債権等を有することとなったこと、またはその回収が困難となったことにつき、共済契約者に悪意または重大な過失があったとき(取引先事業者の倒産を十分に予知したうえで売掛金を累増する場合、取引先事業者の倒産を予知した後、納入製品の回収を怠るとき等。)
  • 共済金の貸付請求時に重要事項(反社会的勢力の排除に関する同意を含む)について確認し同意いただけないとき
  • 共済金の貸付請求について、偽りその他不正の行為があったとき
  • 上記のほか、共済契約者と倒産した取引先事業者との取引額、代金の支払方法などが確認できないとき